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2005年12月15日 (木)

『蝶々の纏足』 山田詠美

Photo_8

主人公・瞳美の「纏足」的存在だった、えり子。

「完璧」なものに対するコンプレックスって、私はすごく良くわかる。

相手の振る舞いすべてが、気に触って、そんな風に思う自分がより嫌いになる。

どんどん、嫌いになって。

その束縛から逃れるには、意識的に距離をおくしかないんよな。

変に勝とうとして優越感をもとうとしても、それは一時的なものにしかならないから。


でも、相手の気持ちの本当のところは分からない。

えり子の本当の気持ちは、どうだったんだろうか。


甘ったるくて、でも苦くて。

苦しいのか、眠いのか。

そんな感じのする本を、山田詠美さんは書かれると感じた。

私には、瞳美がやったようなやり方で大人に成ることは、無理だなぁ。

男の人の体を「味わう」ことで大人になるやり方は。


「纏足」って、いったんしてしまうと、そう簡単にもとに戻るもんでもないよなぁ。

例え、そのクツが脱げても。

いったん歪んでしまったものは、もう戻れないのかもしれない。

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