« 『この胸いっぱいの愛を』 | トップページ | 『いじめの時間』 江国 香織 他 »

2006年7月18日 (火)

『グッバイ、レーニン!』

「理想の世界」を描き続けた主人公。

東西ドイツの統一で、西側の文化が東側に流れこんできたわけだけど、主人公のアレックスはそれを必死に、母から隠そうとする。

始めは、お母さんに見せるつもりで必死になって、社会主義の世界を演出していたんだけど、それがだんだんと自分自身の「理想の世界」を作っている行為になっていくんよな。

特に、子どものころのあこがれていた宇宙飛行士を、西ドイツの偉い人にしちゃう辺りなんか、「理想」以外の何者でもないよなぁ。それがなんだかいじらしい。

お母さんが家から外に出ちゃったときの、レーニンの像が空を飛んでいたあの画は、なんだか圧倒させられるものがあった。あれはお母さんの「理想」をそのものだったから。ぐるぐる、広場をまわって映し出されるレーニンとお母さん・・・・。

私は、歴史に詳しくないので、東西ドイツ統一とか、あんまり深い政治的事情はわかりません。

でも、だれかの「理想」が崩れて、あたらしい世界がやってきたんだということは分かった。

アレックスがお母さんに見せ続けた「理想」は、まったくの作り物だったけど、でも、お母さんにとっては最後までそれが「真実」だったんよな。それならそれで、良かったんだろうなと思う。

人の目に映る世界が、どんなに理想と違うものであっても、信じれば、時には理想どおりにもみえるのかもね。

グッバイ、レーニン! DVD グッバイ、レーニン!

販売元:ビデオメーカー
発売日:2004/10/16
Amazon.co.jpで詳細を確認する

|

« 『この胸いっぱいの愛を』 | トップページ | 『いじめの時間』 江国 香織 他 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/46664/2698066

この記事へのトラックバック一覧です: 『グッバイ、レーニン!』:

« 『この胸いっぱいの愛を』 | トップページ | 『いじめの時間』 江国 香織 他 »