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2006年11月21日 (火)

『大停電の夜に』

「こんな夜だから、ま、いいか。」

こんな一言で、自分の心の中を、この晩までは知りもしなかった他人に話せてしまう。

ろうそくの光だけで人と向き合うと、自然とそのような気持ちになるのだろう。

私も、部屋の明かりを消し、お気に入りのキャンドルをともしてこの映画を見た。

すごくすごく優しい気持ちで、出てきた人たちの話を、私も一緒に見て、聞いた。

大停電は、東京っていう町に住む人たちに、優しい気持ちにさせてくれたのだろう。

キャンドルがたくさん灯った中にある、ベースはすごくすごく綺麗で、一枚の絵を見ているようだった。

火の光って、不思議だなぁ。ずっと見ていても飽きないから。

映画は、号泣するようなものではなかったけど、なぜだかすごく優しい気持ちになれたし、話が進んでいけばいくほど、優しい哀しさで胸がいっぱいになった。

あぁ、この映画、私は好きだなぁ、と思った。

クリスマスの夜に本当に一緒にいたかった人と一緒に居ることができない人たちばかりだったから、だから互いに優しくなれたんだろうな。それって、あったかいけど、とても哀しいなぁ・・・。

気になったのは、登場人物の色んな想いが描かれ、また絡み合っていく(この点については、すごく偶然がかさなるんだけど、“こんな夜”だからこその奇跡なんだろうと思う)中で、原田知世演じるキャンドル屋さんのお姉さんの過去だけ語られないままだったことかな。あんな可愛い子が一人であんな路地でキャンドル屋さんをやっているとはどういうことよ、と思ったので。豊川悦司演じるバーのお兄さんの過去の話に対する過剰な反応からも、「これは何かあったな」と思っていただけに、語られないままなのは残念だった。

というのも、私は彼女に一番、親しみを覚えたからかもしれないなぁ。。

いっそ、停電にでもなったら、人間っていうのは案外素直になれるものなのかもしれない。

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受信: 2006年11月29日 (水) 18時21分

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